巻三
慶雲四年三月甲子給鐵印于攝津伊勢等廿三國使印牧駒犢
慶雲四年三月甲子。
給鐵印于攝津伊勢等廿三國。
使印牧駒犢。
七〇七年三月廿六日。
攝津伊勢等廿三國に鐵印を給す。
印をして駒犢を牧せしむ。
・ 二十三の国に官牧が設けられていること。
・ 鉄印を捺して官有であることを明示していること。
・ 印の捺された馬牛を管理することを「牧す」と言っていること。
・ 犢が仔牛を意味することから駒は仔馬であることが確実であること。
牧宰とは勝れて所有と管理に関わることばであると知る。
牧(場)とは囲い込んで家畜を管理するの意なのである。
犢、駒の時に鉄印の焼印を捺してしまって管理して育てるのを牧すというのだ。
放し飼いなので烙印が入っていないと判別が手間がかかる。
同時代の万葉集に「駒」と出てくるときは仔馬であることを忘れないようにしなくてはいけない。
0 件のコメント:
コメントを投稿